立地企業の声

「花巻市を選んでよかった」。
立地企業の方の声をご紹介します。

Company Voices 立地企業の声

vol.11

価格競争ではなく
品質とスピードで勝負

三笠商事株式会社 花巻工場
専務取締役 山田敏明
2015年度取材

材料問屋から、加工販売に着手

三笠商事株式会社は東京都墨田区にて1960年に創業。本社は材料問屋を営んでおります。
花巻市に工場を設立したのは2004年のことです。会社がこれから前進していくために、材料を卸すだけではなく、材料自体を当社で加工し販売することに着手しました。
取り扱う素材は特殊鋼、鉄鋼、非鉄金属です。それらをメーカーが希望するサイズに合わせてカットし、プレートを製作します。切削したプレートは表面が鋭く尖っているため、専用機械を操作して丁寧に面取りを行い、精度を高めます。

「品質」と「スピード」で差別化

近年、プレートの値段は価格競争によって変動しています。厳しい状況ではありますが、当社は価格で勝負するのではなく、別の部分で差別化を図っています。
それは、「品質」と「スピード」です。正確な数値に整えるのはもちろんのこと、スタッフたちは発注元の使いやすさまで考慮して作業にあたっています。そのひと手間が品質にあらわれ、お客様からはご好評いただいております。
手間をかけて高品質の製品をつくる一方で、お客様はスピードも重要視されます。生産管理を徹底し、納期は厳守。この積み重ねが信頼へとつながり、業界が縮小傾向にあるなかで、当社は受注を伸ばしています。

工場を増設し、大型機械を導入

最近では関東方面からの受注が増加しています。それに対応するために、昨年、花巻工場を増設しました。
岩手県では初の800ミリサイズを加工できる大型両頭フライズを導入。スタッフも増員していく予定です。
現在、花巻工場のスタッフは27名。アルバイトではなく、全員が正社員として働いています。
リーマンショックの際には会社が苦しい時期もありました。ですが、当社では人材を第一に考え、リストラは行いませんでした。スタッフは会社の思いに応えてよく働いてくれますし、離職率が低いのも特徴です。

中学生の体験学習を実施

本社は東京都に構えておりますが、縁あってこの地に工場を設立しましたので、仕事を通して花巻を元気にし、さらには岩手を元気にしたいという思いがあります。
4年前からは中学生の体験学習にも取り組んでいます。2日間にわたって現場を体験してもらうのですが、金属加工の作業はいきなりでは難しい部分もあります。頑張っても結果が出ないと諦めてしまう子どもも少なくありませんが、体験学習を通してすぐに諦めないことの大切さや、毎日汗を流して働いている親への感謝の気持ちにつながることを願っています。
今後は若手の後継者を育てていかなければなりませんので、体験学習を経験した生徒はもちろん、多くの学生たちがこの仕事に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

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