立地企業の声

「花巻市を選んでよかった」。
立地企業の方の声をご紹介します。

Company Voices 立地企業の声

vol.1

自然環境に恵まれた花巻から
食べる喜び、優れた栄養を
全国に向けて発信

イーエヌ大塚製薬株式会社
経営推進本部 人事総務部長
橋川秀治
2013年度取材

花巻は本州進出のパートナー的存在

花巻との繋がりは、この会社の前身である「雪印乳業岩手医薬品工場」からでした。雪印が最初に本州進出を果たしのがこの花巻。最初は豊沢川沿いに工場が立地し、花巻第一工業団地の造成を機に「雪印食品」の「低温流通センター」が開業。1993年、「雪印乳業岩手医薬品工場」の第一製造棟ができました。遡れば、昭和30年代から続く雪印と花巻の友好関係から、誘致をいただいたのです。花巻はとてもありがたいパートナーだと思います。
私自身は元々「雪印」の医薬品研究所で働き、こちらへ来たのは2000年3月。それ以前にも遊びに来たり、ファームステイも経験しました。花巻の野菜は甘くて、お米も美味しい、自然環境も抜群の場所だと知っていました。

メインは、経腸栄養剤の開発

我々が工場で作っているのは、病院で使われる医療用医薬品の「経腸栄養剤」。大きな手術の後などで、患者さんが普通の食事が採れない時に用いられる総合栄養剤です。この医薬品は何よりも品質が大切。岩手の人は手を抜かず、粘り強く仕事をしてくれます。
また、現在新しいコンセプトの新製品を申請中で、これが承認されれば、患者さんの拘束時間がかなり減少します。しかも通常の食事と同じタイミングで栄養が取れ、空いた時間はリハビリなどに利用できるので、QOLが格段に上がります。栄養をキーワードに社会的な課題に取り組むことも我々の使命、そこで培ったノウハウを「花巻から世界へ」広めたいですね。

※QOL(クオリティ・オブ・ライフ)

地元の意見や素材を使ったコラボで、
花巻ブランドを

2008年、弊社の研究所で開発した(2006年1月に濃厚流動食:アノム、ゼリー用食品:イージーゲルを販売)口腔ケアの製品が、カンジダ菌を抑制するヒノキチオールという天然成分を使ったものです。口の中につけても、うがいしなくていいので、とどまり続けて効果を持続します。
また、2010年に発売した「あいーと」は、病気や事故で食べる機能が低下し、通常の食事がとれなくなった方にもう一度食べる喜びを提供し、機能回復を助けたい、というコンセプトからできた介護食品。去年、おせちを1000食作りましたが、2日で完売しました。病院でのニーズ、使って頂いた方からの反響を考えると、より多くの方が必要としており、それに応える体制が必要だと感じています。できれば地元の食材を使い、地域の医療機関とコラボして、さらに喜ばれるものづくりをし、地域と一緒に発展・成長していきたいです。

新製品のための製造棟を開設。地元貢献も

この5月に完成した第三製造棟で新製品のラインを立ち上げていますが、生産量が伸びればラインの増設も計画しています。そうなると製造用水を確保する必要があります。工業用水を安価に提供するようなインフラがあればありがたいですね。
また、この新製造棟には工場見学用の通路を設けてあり、未来ある地域の子供たちに製薬企業がどんな機械でどのような仕事をしているか、見て頂けるように設計してあります。11月から本格稼働の予定ですので、学習などに活用して頂きたいです。そして、その子供たちの中から、我々と一緒に地域に根差し、独自の製品を開発・生産し、「花巻ブランド」として世界に発信していく仲間ができたら…と夢を持っています。

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